冬茜館

日々の写真を記録しています

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

建礼門

そろそろ観に行ってからひと月経ってしまいます(≧∇≦)
天皇陛下が通られる門が開いていました
普段は閉まっています

建礼門


↓続き




   姑逝く
                    
 いつものように朝食はパンにスライスチーズをのせ、大好きなコーヒーを飲んだ姑が、ディケアに行くまで少し横になっていた。

 時計を見ると、迎えの時間が迫って来ていた。夫が起こすと、姑の顔がいつもと違う感じがした。目を開けてはいるが、眠そうな顔をしている。もひとつ元気が足りない気がした。お茶を飲ませると口元からどれほどの量が喉を通過したのかと思うほどのお茶がこぼれた。少しひっかかったが、頭が寝ているのかなと思った。病院が経営しているディケアサービスだし、何かあったら連絡があるだろうと思って、送り出した。
 夕方、ディケアから帰って来る姑の顔は朝と一緒だった。一日中、横になられていて昼食は少しも摂られていませんという職員さんの報告に、どうしたのだろうと思った。

 すぐに姑の夕食の用意をした。お茶を飲まそうとしても、全く受け入れようとしない。日中の水分補給は、どうだったのだろうかと心配になった。すぐさま、往診に来てもらった。意識障害の疑いという診断で、緊急入院することになった。

 翌朝の姑は、よく寝ていた。点滴で、またよくなるだろうと思った。

 が、一週間後、
「毎日、診ていたところ食べる意思がありません。治る見込みがないので、点滴を中止します。あと一週間ぐらいでしょう」
 という医師の説明に唖然とした。
長生きをしたとは言え、もう死ぬのか・・・。じっとこのまま死を待つというのか・・・。それが一週間ということなのか・・・。

 検査をすると軽い脳梗塞が判明した。命に別状はなかったが、高齢のため、食べること、話すこと、笑うことが出来なくなった。食べなくなったら終わりだとよく耳にはするが、本当に食べられなくなり、喉を通らなくなってしまったのだ。輸液だけの点滴では、なんの効力もなく、点滴の針さえも入らなくなってしまった。

 子供の頃、父に連れられ本家の家へ行ったことがあった。広い座敷に年老いた男性が寝ていた。何やら話をしたが、弱々しい口調で、どんな声かも聞き取れなかった。枕元に座っていた奥さんらしき人が機転を利かせ、顔を近づけて聞き取り、代弁していた光景が今でもはっきりと残っている。静かに死を待っていたのだろうか。

 そのまま、病院でと思ったが、姑のことも考え、家へ連れて帰ってきた。毎日、訪問看護師さんに来てもらった。訪問入浴もしてもらった。入浴後、疲れたようによく寝ていた。というより少しずつ弱っていった。

 その夜、おシモを綺麗にしようねと言って、パット交換をした。紙オムツの中に尿取りパットをつけ、汚れたパットだけを換えるのである。朝から血圧が下がり、ずっと寝たままだった。交換するのに姑の身体を左右に動かすと、コロンと転がっていってしまいそうになるぐらい弱々しくなっていた。後片付けをして、また様子を見に行くと、姑の目がパッチリと開いている。どこを見ているかわからない状態で、涙がひと筋こぼれていた。何か感じていることがあったのだろう。

「大丈夫!大丈夫!」
と、声をかけた。夫を呼ぶと、水分をあげないようにと注意されていたのに、また口に水を運んでいた。その時、呼吸が止まり、さぁ~っと、血の気が引いていった。あっという間の出来事だった。

 倒れては起き上がりを何度も何度も繰り返し、逞しく生きてきた人だった。いつもプラス思考で、その時その時を楽しく暮らしてきた。百歳の誕生日は家族みんなで喜んでお祝いをした。

 あと四日で満百一歳の誕生日だった。

スポンサーサイト
  1. 2014/05/09(金) 13:39:39|
  2. 神社仏閣・名勝

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

最新の記事

カテゴリー

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

月別アーカイブ

プロフィール

冬茜

Author:冬茜
写真を撮るのが楽しい!

FC2カウンター

ブログ内検索

By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。