冬茜館

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年内は

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写真が撮れましたら、画像BBSに貼る予定をしております。
拙いエッセィを書いてみました。続きからどうぞ。(^^ゞ

皆様、良いお年をお迎えくださいませ。ヽ(^o^)丿
山茶花



   ランゲの〈花の歌〉を弾いて
             
                                                    
 12月の初め、ピアノ発表会に出演した。曲目は、ドイツの作曲家グスタフ・ランゲ(1830 ~ 1889年)の〈花の歌〉。

 子供の頃からピアノの音が好きだった。どこからともなくピアノの音が聞こえてくると、なんともいえない心地よい気持ちになってくる。こんな風に曲が弾けたらいいなあと、いつも指を動かせていた。

《大人のピアノ教室》という広告を見つけた時から、道が開けていったように思う。弾けたらいいなあから、弾けるに変わっていったのは自分でも驚きだ。まずは右手の練習。これは誰でも難なくこなせる。しいて言えば鍵盤の位置を間違えず、音の長さと強弱に気をつければいいくらいだ。次は左手。利き手が右のせいか、思うように指は動かない。音量も弱々しい。

「次は両手で弾きましょう」
と、澄ました顔で先生はおっしゃった。
『え?・・・無理!』と躊躇する間もなく、
「サン、ハイ」と促され、私の両手は同時に違う動きをしていた。
『弾けてる!』

 今でも両手で弾けた時の感動が残っている。

音符の長さはまだ完全に理解は出来ていないが、ドレミくらいは読めるようになった。
初めてのピアノ発表会は〈愛の讃歌〉だった。初心者向きに編曲してあり、手の震えは止まらなかったが、何とかクリアー出来た。その時の興奮が今でも発表会に出てみようと思う要因になっているのかも知れない。

 今回は五度目で、招待客は三人。どうか無事に弾き終えられますようにと祈りながら、大きな拍手に迎えられ、ピアノの前に座った。

 曲目をランゲの〈花の歌〉に決めたのは、
「・・・、じゃあ、花の歌にしますか」
と、何気なく発せられた先生のひと言からだった。どんな曲で、私に弾けるのかさえ確かめないまま進行していった。

 音符を手にし、練習を開始したのは、いつまでも暑い夏が終わらない頃からだった。
曲の感じが、今ひとつ、よく分からない。CDを聴いてみると、気が遠くなるほどテンポが速い。私の指はそこまで動きそうにない。選曲が間違っていたのか、もう発表会に出るのはよそうかと思い始めていた。

『イヤ待てよ』
出る、出ないは、その時に決めたらいいかと思い直した。取りあえず、練習だけでもやってみようと思った。

 発表会1か月前になってくると、何となく曲らしくなってきた。
「ここはゆっくり・・・、ここは強く、思いっ切り強い方がいいですね」
と、先生は注意しながら、赤ペンで楽譜に印を付けてくださった。私は弾くだけで精一杯。なかなか実践出来なかったが、自分で弾きながら、曲が聴けるようになってきたのは有り難かった。やれやれだ。

 眩しいライトに照らされ、勢いをつけ、弾き始める。緊張が解け始めた時、繰り返しのところで何度も繰り返して弾いていることに気が付いた。最後までたどり着けるだろうかと心配になってきた。途中、左手の鍵盤の位置をど忘れし、右手だけで済ませた箇所もあった。曲の終わりに近付いてくると、落ち着いてきた。ここで間違えなければ、気持ちよく終わることが出来ると思った。

 先生の、
「ゆっくり、ゆっくり」
と、おっしゃる声が聞こえてきた。

会場からの拍手は、次回への励みとなった。私の演奏に耳を傾けてくださった会場の皆さんの思いは、どうだっただろう。〈花の歌〉はどんな花に聴こえただろう。

2007.12
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  1. 2007/12/26(水) 16:58:49|
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